
築年数の古い木造住宅であっても、手放すなら少しでも良い条件で売却したいものですよね。
そして、どのような方法で売却すれば良いのかを知りたい方も少なくないでしょう。
そこで今回は、築年数の経過が木造住宅の売却にどのような影響を与えるのか、築年数の古い木造住宅の売却方法や売却時の注意点について解説します。
不動産の売却をご検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。
築年数の経過は木造住宅の売却にどう影響するのか

建物は、築年数の経過につれ劣化していきます。
建物の価値も年数の経過にともない下がっていくため、売却するときの築年数は、建物の価値を評価する大切なポイントの1つです。
では、木造住宅の場合、築年数の経過が売却にどのような影響を与えるのでしょうか。
築年数の経過による主な影響として考えられるのは、以下の2つです。
資産価値の減少が売却価格に反映される
建物には、用途と構造に応じて法定耐用年数が定められています。
法定耐用年数とは、固定資産を通常の管理をおこなった状態で継続して使用できる期間です。
建物は築年数の経過ともに劣化するという考えから、建物の価値を評価する際には、新築時から減少した価値を差し引いて計算します。
これを「減価償却」といい、法定耐用年数が経過すれば資産価値はゼロになるというのが基本の考えです。
住宅の構造ごとの法定耐用年数は、以下のとおりです。
●木造住宅…22年
●鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造…47年
この法定耐用年数は、金融機関の担保評価や不動産会社の査定のときに、基準の1つとして用いられることがあります。
木造住宅の法定耐用年数は22年であることから、税法上は築22年で建物の資産価値がゼロとして扱われます。
ただし、これはあくまで税金の計算上の話であり、実際の売却価格(市場価値)とは異なるという点に注意しましょう。
なお、土地は経年劣化しないため、法定耐用年数はありません。
税金を計算するときの譲渡所得が大きくなる
木造住宅を売却して譲渡所得(利益)を得ると、「譲渡所得税」が課されます。
譲渡所得は、以下の計算式で算出します。
●「譲渡所得=譲渡収入金額-取得費-譲渡費用」
取得費とは、不動産の購入代金や購入時の諸費用など、売却する不動産を購入するために支払った費用の合計です。
なお、建物については購入時の価格ではなく、減価償却費を差し引いた金額を取得費として計上します。
譲渡費用とは、不動産を売却するために支払った仲介手数料や土地の測量費用などです。
譲渡所得税は、譲渡所得に税率を乗じて計算するため、取得費や譲渡費用が少ないと譲渡所得が大きくなり、税金も高くなります。
築年数が古くなればなるほど差し引く減価償却費が多くなり、取得費は少なくなるため、譲渡収入金額の変化が少ないときの譲渡所得は大きくなりやすいのです。
築年数の古い木造住宅を売却する方法

次に、築年数の古い木造住宅の売却方法について解説します。
木造住宅を売却する方法は、主に以下の3つです。
●リフォームする
●更地にしてから売る
●古家付きの土地として売る
それぞれの方法について、順番に解説します。
方法1:リフォームする
築年数の経過にともない、壁や床の傷や汚れ、外壁のひび割れ、雨どいの破損など、さまざまな不具合が生じているケースも少なくありません。
そのままの状態で売り出すと見た目が悪いだけでなく、売却後に不具合が発覚してトラブルになる恐れもあります。
そこで、損傷箇所をリフォームし、きれいな状態にしてから売り出すと、購入検討者からの印象が良くなり、成約の可能性が高まるでしょう。
ただし、リフォームする場合は費用がかかります。
しかし、かかったリフォーム費用を上乗せしても、相場より高い価格で売却できるわけではありません。
見た目が悪い物件より売却しやすくはなりますが、リフォーム費用を回収できない可能性があることを頭に入れて検討することが大切です。
方法2:更地にしてから売る
木造住宅を解体し、更地にしてから売却するのも方法の1つです。
解体すれば建物の不具合を心配する必要がなくなります。
また、新築用の土地や駐車場を探している方など、ターゲットの幅が広がるため、需要が高いエリアであれば早期売却の可能性があります。
ただし、木造住宅を解体するためには解体費用が発生するため、売却前に資金を準備しなければなりません。
さらに、解体すると住宅用地の軽減措置の適用外となり、固定資産税が跳ね上がります。
売却期間が長引くと税金の負担が大きくなるため、解体するかどうかについても慎重に検討しましょう。
方法3:古家付きの土地として売る
築年数の古い木造住宅をそのまま残して売却する方法です。
先述のように、木造住宅は築22年を過ぎると税法上の資産価値はゼロと見なされますが、土地自体に価値がある場合も多いため、古い家が付いた「土地」として売り出す方法です。
買い手が建物を解体することもある前提で、土地を購入したい人もターゲットに売却活動をおこないます。
建物をリフォームしたり解体したりしないため、売却前の出費を抑えたい方におすすめの方法です。
築年数の古い木造住宅を売却するときの注意点

築年数の古さが木造住宅の売却に影響することや、売却する際の方法について前章で解説しましたが、注意すべきことがあれば知っておきたいでしょう。
そこで最後に、築年数の古い木造住宅を売却する際に知っておくと良い注意点について解説します。
注意点1:住宅ローンが残っている場合は完済する
住宅ローンが残っている不動産を売却する際には、住宅ローンを完済し、金融機関が設定した抵当権を抹消する必要があります。
売却代金で完済できる「アンダーローン」であれば問題なく売却できますが、売却代金を返済に充てても完済できない「オーバーローン」の場合は注意が必要です。
オーバーローンの状態で木造住宅を売却する場合、売却代金を返済に充てても足りない分は、自己資金から捻出しなければなりません。
もしくは、金融機関の同意を得たうえで売却する「任意売却」も可能です。
しかし、任意売却の場合は売却後にも住宅ローンの返済が残ることを頭に入れたうえで検討しましょう。
注意点2:住宅の瑕疵を告知する
不動産を売却する際には、「契約不適合責任」に注意しなければなりません。
契約不適合責任とは、売却後に契約内容に適合しない物件の瑕疵(欠陥や不具合)が見つかった場合に、売主が買主に対して負う責任のことです。
契約不適合であるとみなされると、契約解除や損害賠償を求められる場合があります。
契約内容に適合している瑕疵については責任を問われないため、事前にホームインスペクションを受け、瑕疵があれば修繕したあとに売却するのがおすすめです。
修繕せずに売却する場合は、買主に瑕疵を告知し、納得してもらったうえで契約内容に盛り込むことが大切です。
注意点3:古家付き土地は売却期間が長引く可能性がある
木造住宅を古家付き土地として売却する場合、建物が建っているため、購入検討者が土地の活用方法についてイメージしにくいことが予想されます。
また、建物の解体費用について値引き交渉される場合も少なくありません。
古家付き土地は、更地やリフォーム後に売却するケースより買主が見つかりにくい可能性があるため、早急に手放したい場合は不動産会社の買取も視野に入れて検討することをおすすめします。
まとめ
法定耐用年数を過ぎた木造住宅にも市場価値は残りますが、その価値は一定ではないため、状況に合った売却方法を賢く選択することが大切です。
築年数の古い木造住宅をリフォーム後、もしくは更地にしてから売り出す場合、買主は見つかりやすいですが、リフォームや解体にかかった費用を回収できない可能性があります。
費用をかけたくない場合は古家付き土地として売却するのがおすすめですが、売却期間が長引く場合もあるため、どの方法で売り出すか状況に合わせて判断することが大切です。

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